悟るということは、易しく言えば、気がつくとか、めざめるといったことになると思われますが、仏教においては、この言葉がしばしば用いられています。
もっとも、この言葉を名詞として用いた場合には、”悟りを開く”ということになって、その中に内容までが含まれているように思えるのですが、それでは、お釈迦様が悟ったといわれる、その悟りの内容とは何だったのでしょうか。
一言でいえば、”この世の真実”ということになるでしょうが、これを具体的な形で表現するとすれば、次項に述べる四諦・八正道をはじめとする、膨大な教えとなるわけで、極端にいえば、悟りを開いてから後に、45年間かけて説いた釈尊の教えこそ、すべて悟りの内容なのです。したがって、それを知ろうとすれば、仏教の経典をひもとく必要があることになります。
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