宗派について

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禅宗
 禅宗とは、坐禅というものを修行の中心に据える宗で、日本には鎌倉時代に成立した臨済宗曹洞宗、それに江戸時代に成立した黄檗宗がある。
宗派 宗祖 本山
臨済宗 栄西(1141-1215) 建仁寺(現在臨済宗建仁寺派)ほか
 教え

 臨済宗という宗は、中国の臨済義玄 (-867)の禅の思想に基づいて成立し ている宗です。 特にこの宗では、看話禅というものが説かれました。 これは、古人の遺した古則・公案というものを手掛りとして、悟りの世界に入るというものです。 すなわち、 一つの公案を透れば、また次の公案により、 より深い世界へといった過程を通して、悟りの世界に入るものであります。 このような禅の思想を日本に最初に伝えたのが、一般的に栄西といわれています。

宗派 宗祖 本山
曹洞宗 道元(1200-1253) 永平寺・総持寺
 教え

 曹洞宗の曹洞とは、洞山良价と、その弟子・曹山本寂の各々一字を取ってつけられたものといわれています。 それゆえ、曹洞宗は思想的にはこれらの人々の流れより成立しています。 一方、曹洞宗の特徴は道元の『弁道話』の「宗門の正伝には、ひたすら伝えられてきた仏法は最上のなかの最上といわれている。参禅する初めより、さらに焼香・礼拝・念仏・修懺・看経(経を読むこと)は必要としない。ただ坐禅して身心脱落すべきである。」という言葉にみることができます。 ここにはただ坐り(只管打坐)、悟りの世界に入っていく道元の、曹洞宗の思想をみることができます。