寺の行事について(お盆等について)

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除夜の鐘はなぜ百八たたくのか

除夜の鐘はなぜ百八たたくのか

仏道修行のさまたげとなる人間の煩悩が、百八煩悩といって百八にまとめた教え方があるのですが、ウパニシャッドで、神々の名を百八挙げたり、念珠の珠の数を百八個にするなど百八数を使う例は多いです。元来、百八という数に固有の意味があるというより、百の数が多数を意味する百千万億とか百味、百界、百観音札所)ことと同様に煩悩は無尽であるから、多くの数を意味するものなのでしょう。

一年を終わり、新年を迎える時にあたって、人間の迷いの眠りをさまし、身心を洗い清める意味で、百八煩悩の数をかりて、百八回、鐘を点打する風習が生じたのが、除夜の鐘で、鐘の音を梵音(ぼんのん)、つまりプラフマソの美しい音から仏の清らかな音声として、或いは仏の教えに擬して、われわれの身心を清浄にする信仰心に基づくものなのでしょう。観世音菩仏も、仏によって観ぜられた音声として梵音を仏の声として挙げています。