祈祷札
今日、私たちは、いたる所で祈祷札に出合う。玄関の外側のカモイには「厄除け」内側には、五大力尊の「盗難除け」、台所には荒神様の「火難除け」、さらに自動車には「交通安全」等々さまざまのお札が貼られている。
これらの祈祷礼は、守護符、護身符、秘符などと呼ばれる一連のお守り札で、総称を「護符」と呼んでいます。今日の日本では、仏教、神道を問わず、ほとんどの宗教が「護符」を配っています。
私たちは現在、自分の身にふりかかるであろうところの、自分自身の力を超えた不幸を防ぐために護符に頼っています。「護符」は、行者によって加持されたところの霊威力のあるお札で、しかも現実に存在するものでありながら神聖な物という願がこめられています。
したがって、私たちは、起こるかも知れない災厄の源、たとえば「火難除け」であれば、火の使用度の多い台所に、「盗難除け」であれば出入口の内側に、それぞれ清浄な所を見い出し、そこに貼るのです。貼るということは、祀ることです。祀られた護符に心をよせることが、『注意』に結ぴつきます。注意、要心は、一つの功徳です。
自分自身の功徳力を開発することにより、護符、祈祷札の有する加持力をふるわしめ、そのことにより目にみえない『大きな力』法界力によって、安全におおい包まれるのです。
したがって護符は、清浄でありかつ新しい方が良いという念がわき、日やけしたり、しみがつくと新しい護符と貼りかえたくなります。少なくとも一年の間には、年の始めとか、守護神の大祭等の期に新しい札を受けてきます。
すると困るのが古い護符です。今までさんざん念じ、すがり求めた護符をムゲに捨てる気持にもなれない。そこで、新しい護符を受ける時、古い護符を持参し、納め札として、祈願所の所定の場所に納めることが肝心です。
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