• 歴史と教え
  • 年中行事
  • 境内散歩
  • 墓地・御回向・御納骨
  • ご祈祷・水子供養
  • 通夜会館 金剛閣
  • お仏壇のまつり方
  • 出版物
  • アクセス

お仏壇のまつり方

お仏壇とは

お仏壇とは、ただ単にご先祖さまをおまつりするだけの場所ではありません。
お仏壇の中は仏さまのおいでになる世界、須弥山をあらわしており、中心に本尊さまがまつられています。
お寺の本堂と同じで、お仏壇は『家庭の中のお寺』なのです。

本尊さま

私たち曹洞宗の本尊さまは、仏教の開祖である釈迦牟尼仏(お釈迦さま)です。
お釈迦さまは、私たちのこの生命をどのように生きればよいのかをお示しくださいました。
お仏壇には、お釈迦さまをおまつりします。
基本的には、お釈迦さまだけでよいのですが、もし、お釈迦さまと道元禅師、瑩山禅師の『一仏両祖』のお絵像をお掛けする場合には、中央にお掛けします。
すでに、お釈迦さまがおまつりしてある場合には、その後ろにお掛けします。

お仏壇をまつる意義

お仏壇が、ただ単にご先祖をおまつりするだけの場所ではないことはすでに述べました。
では、お仏壇をまつる最も大切な意義は何でしょうか。
それは、お仏壇は、私たちが仏教徒として生きる、信仰実践のよりどころである、ということです。
曹洞宗の信仰実践の基本は、端坐・合掌・礼拝です。静かな心で端坐し、お釈迦さまに合掌礼拝することにより、私たちの日々の生活を反省し、教えを生活の中で実践する活力を生むのです。
そして、その実践が心の安らぎとなっていくのです。
また、ご先祖をおまつりし、おまいりするということは、生命が、生命から生命へとうけつがれ、今の私があるということへの報恩感謝の実践といえます。
それは、私が私ひとりで生きているのではなく、多くの生命によって生かされているのだ、と深く実感することでもあるのです。

おまつりの仕方

●お仏壇の中心はお釈迦さまです
お仏壇のおまつりの仕方についてまず、最も大切なことは、お仏壇の中心はお釈迦さまであることをはっきりと心にとめることです。
お仏壇の上段中心に、木彫りや鋳造のお釈迦さまをおまつりします。

お位牌は上段の左右に
ご先祖のお位牌は、お釈迦さまの左右におまつりし、古いお位牌は向かって右に、新しいお位牌は左におまつりします。
お位牌が多くなった場合などの時には、『繰り出し位牌』や『合同牌』にしたり、『○○家先祖代々』にまとめることができますので、菩提寺にご相談ください。

●お供え物の位置は中段です
お供え物は、本尊さまやご先祖、故人が“いますがごとく”お供えします。
供物は五つのお供えが基本です。
香り(線香、お香)、花、灯明、お水、飲食(お霊膳、果物、お菓子、嗜好品等)です。
ご飯に限らず、皆さんが召しあがる食事を、お供えしてください。
お供えした物は無駄にしないで、皆で分けあって食べます。また、いただきものをした時は、必ず一度お仏壇にお供えしてからいただきましょう。
お茶やお水をお供えする器のことを、茶湯器といい、中段の中央にお供えします。
茶湯器が一つの場合、ご飯(お仏餉)は、茶湯器の右横にお供えします。茶湯器が二つの場合は、真ん中がお仏餉です。
お菓子や果物は、高坏に盛りつけて茶湯器の左右にお供えします。
なお、お線香は煙をお供えするのではありません。よい香りをお供えするのです。
お線香の匂いが苦手という方は、他の香りのハーブ等をおまいりごとにお供えしてもよいでしょう。

●下段には三具足と精霊簿を
下段には向かって左側より花立て香炉、ロウソク立ての三具足を置きます。香炉にも表と裏があります。
三本足の場合には、手前に一本の足がくるようにします。
精霊簿(過去帳)は、見やすい位置に置くようにします。
また、毎朝めくって、その日のページになるようにしてください。

●おまいりの必要品も下段に
日常おまいりするために必要なリン(カネ)やお経本、数珠等は、下段か引き出しの中に置きます。
おまいりの際には、木魚がある場合は木魚を右に、リンを左に置き、リンだけの場合は、右に置きます。
お仏壇の中が手狭になった時は、前机を置くとよいでしょう。

おまいりの仕方

洗面をすませたら、朝食前にご飯やお水、お茶をお供えし、お花のお水をかえて、おまいりします。
まず、姿勢を正し、お釈迦さまを仰ぎます。
次に、呼吸を整え気持ちを落ち着かせます。これは、坐禅に通じる作法です。
ロウソクに火を灯し、お線香に一本火をつけ、すこしおしいただいておあげし、リンを三つ鳴らします。
まず、合掌して一度礼拝をします。
次に『南無帰依仏、南無帰依法、南無帰依僧』(三帰)または『南無釈迦牟尼仏』とお唱えします。
唱え終わったら、もう一度合掌のまま礼拝してください。
お仏壇は、その家に住んでいる人の心のよりどころです。
子供がいるご家庭では、幼いころから共におまいりする時間をもちたいものです。
毎日のおまいりの積み重ねが、まごころに生きる姿勢を生むのです。
うれしいにつけ、悲しいにつけ、お仏壇のお釈迦さまにご報告し、曹洞宗檀信徒として、人生の指針が常にお釈迦さまの教えにある生活をいたしましょう。

お霊膳の知識

お霊膳とは、仏前にお供えする精進料理のお膳のことです。
ふつう一汁三菜といって、手前から箸、左に飯椀(ご飯)、右に汁椀(吸い物、または味噌汁)、奥は左に平(煮物類)、右に皿(酢の物類)、中央に壺(煮豆類)というように配膳します。
ひと通り盛りつけをしたら、仏前に箸が向くようにお膳を回してお供えします。
ご飯は、できるだけその日その日の、朝一番の炊き立てのものをお供えするよう心がけ、日々感謝の気持ちを忘れないようにしたいものです。
特に法事や故人の命日などには必ずお供えするようにしましょう。

 


お仏壇
お仏壇は、いつもきれいであるよう心がけましょう。

お 札
あちこちにまつらずに、本尊さまやお位牌がかくれないように、
きちんとそろえておまつりします。

お灯明
息を吹きかけて消してはいけません。
ロウソク消しや小さなうちわで消しましょう。
また、火の元が心配な方は、水に浮かぶロウソクなどがあります。

マッチ棒の処理
マッチ消し用の器を用意し、香炉にさしたりするのはやめましょう。

テレビ・ラジオの音
家庭にお坊さまをお迎えして、お経をあげていただくときは、
テレビ・ラジオの音は消しましょう。

 

その他菩提寺のご住職にお聞きして丁寧にお仏壇と接してくださるといいですね。

このページの先頭へ